機械停止期間4日間・図面の無い現号製作の配管更新工事

設備の抱える問題
数十年前に現合で施工された配管の更新工事でした。機械4台と、40A~200Aの接続配管で構成された1系統約30mの4系統分が対象でした。新設時の系統図のみが存在し、現況図面は無い状態でした。
機械接続配管はすべて配管ピット内に集約され、自由形状が多かったため、既設配管の採寸は難航が予想されていました。
既設配管を撤去して採寸・製造する案もありましたが、機械停止期間が4日間という制約があるため、事前の完全な計画とプレファブ化された配管製造が必須となっていました。

現況データ化・計画・設計
既設配管の可能な限りの点群データを、ピット上面から採取しました。機械、既設取合い配管、ピット形状すべてを現況に忠実に3Dモデル化しました。
既設接続箇所、機械接続箇所、周辺状況への干渉などを考慮し、施工時間も含めた新規配管ルートを計画しました。ピット内を含むサポート金物もすべて現況モデルに合わせて事前設計しました。
製作配管の加工図は、製造時間の短縮と形状把握の迅速化を目的にすべて3Dモデルで作成しました。

モデルを元にした工事計画と事前準備
工事期間に制約があり、試運転の時期も変更できないため、作成モデルを基に現場工事業者と工程を想定した打合せを繰り返しました。
採寸検証可能な箇所はすべて計画モデルや製造ピースモデルと比較し、不具合が起きないよう万全の対策を行いました。
撤去手順・新規設置手順などを事前共有できていたため、停止期間開始と同時に計画通りに進めることができ、工期4日間で完工させることができました。

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